先日もらってきたもみ殻を燻炭にする作業を始めました。
燻炭用の煙突です。昨年までは借りて使っていたのですが、今年は購入。煙突の下の方にスカートのように広がっている部分がありますが、ここに新聞紙に火をつけて入れます。その上から、煙突を隠すようにして生のもみ殻をかぶせていきます。
当然、新聞紙はあっという間に燃え尽きてしまうわけですが、それでも煙突からは何時間でもモクモクと煙が立ち上り続けます。初めて見たときはこれが不思議でした。新聞紙燃え尽きてるのに何で??理屈としては、こんな感じです。
①新聞紙の炎がもみ殻に少し火をつける
②新聞紙の炎が一時的に煙突の中を温めて上昇気流を起こす→新聞紙は燃え尽きる
③通常だったら消えてしまうもみ殻の火種は、煙突の上昇気流によって下から吸い込まれる空気を受けて焼け続ける→途切れず上昇気流が起きる→空気が供給される
④空気は煙突の上方向にしか行かないが、熱は煙突の外側にも広がるので中心からだんだん外側に向かってもみ殻が焼ける
⑤焼け広がるけれど、炎を上げて燃えるほどには空気が足りないので炭になっていく
という感じです。どんどん焼け広がって、外側まで黒くなってもそのままにしておくと、炎を上げて燃え始め、灰になってしまいます(燻炭にはならない)。そこで時々かき混ぜたり、新しいもみ殻をかぶせたりしてまんべんなく焼いていくわけです。最後は水をたっぷりかけて消火。
煙突って、なんのためにあるのか、考えたことありますか?私はありませんでした。けむいから上まで煙を上げる…というのが第一義じゃないんですね。実は上昇気流を起こして空気を供給することが目的なんです。うまくできてるもんです。
ちなみに出来上がたった燻炭は田畑の雪消しや土壌改良に利用します。
ライター:佐々木