やまさぁーべ裏の雑木林の調査。こういう日ごろの地味な仕事が、ガイドをするためには必要です。今日も面白い発見が。
歩いていると、足元に鳥の羽がたくさん散らばっているのを発見。何かが鳥を襲って食べた跡です。羽を一枚拾ってみると、全体はグレーで先の方が茶色くなっている。これはキジバトの羽の特徴です。山を歩いているとよくある光景なので、通り過ぎました。ここまではいつもの出来事。
いつもと違ったのはここから。
一枚目の写真の左上の方をよく見ると、野鳥の巣箱が写っているのですが、私がこの場所を歩いていたのはこれをチェックするためです。巣箱を覗こうと、木を少し登ってみると、横に張り出した幹の上に、同じ羽がいっぱいくっついているのを見つけました。さっき羽を拾った場所の直上です。
あー!なるほど。この枝にとまって獲物を解体した結果、下に羽が散ったのか!こういうことをやるのはタカの仲間です。この辺に多いのはクマタカだけど、まれにツミやハイタカも見かけます。
でも、解体跡を木の上で発見するのは初めてでした。普通は羽は風に飛ばされて散ってしまいますからね。おそらく、雨の日に襲ったのか、朝露で濡れた原っぱ捕らえたのか。木の上に運んだ時点で獲物の全身が水浸しの状態だったので貼り付いたのでのでしょう。
タカが狩りをするのも、獲物であるキジバトが活動するのも日中です。最近、日中に雨が降ったのは…そういや今朝はちょっと降ってた…。痕跡自体、かなり新しそうだし…。
そんなストーリーがこの発見から見えてきます。こういうのをお客様に楽しくお話しするのが私たちのお仕事です。
ライター:佐々木