実験を続けている耕さない田んぼ「不耕起田んぼ」では3年目の米作りが始まっています。今日はその実験の話。
一般に米作りには収穫までに八十八のやることがあって、だから「米」という漢字なんだ、という話を聞くことがあります。でも、慣行農法をやっている農家さんに聞くと、最近は農薬や機械のおかげで、さすがに88種類も仕事はなくなったとのこと。でも、農薬を使わないとなると、88では済まないかもしれません(笑)
米づくりの重要な要素の一つが「雑草」をいかに抑えるか。雑草という言葉はあまり好きではないのですが、ここではあえて使います。ヒエ、コナギ、ホタルイといった雑草は、少しならいいのですが、蔓延ってしまうとやはり収量が大きく減ってしまいます。でもやまさぁーべの田んぼでは、米を育てることと、カエルや水生昆虫など生き物を育てることは、同じぐらい重要な目的と位置付けているので除草剤を使えません。そこでこの不耕起田んぼでは落ち葉や藁をしいて草を抑える手法を試しています。
落ち葉や藁を田んぼに敷くと、雑草を抑える効果が高いことは昨年実証済です。ある程度、水の入れ替わりを買う補すれば、心配した水の強還元(酸素不足)の影響は出ないようですし、日光を遮ることによる水温の低下もさほどではありませんでした。
でも、最大の問題は機械植えできないこと。これは今年も実験してみましたが、田植えの前にこれらの資材を田面に敷くと、田植え機の爪が藁や落ち葉を突き破ることができないので苗が植わらないのです。手植えをする以外の方法がありません。
そこで次の実験。田植えが終わってから落ち葉を撒いたらどうなるか。当然、乾燥した落ち葉は浮いて流されます。その過程で苗を押し倒してしまわないように、ある程度活着するのを待ちました。少しずつ流されながら水を吸って沈めば、どこかにたまってその部分は抑草効果があるのではないか、という仮説です。さて、どうなるかな??
ライター:佐々木