今日は、やまさぁーべの玄関前に生えているブナの木にまゆがぶら下がっているのを発見!ヤママユという大きなガのまゆです。なんだか久々に見たな~♪ 何個かぶら下がっていたのですが、穴の開いているものと、そうでないものがありました。ちょっと気になったので、取って詳しく観察してみる事にしました。
ヤママユは卵の状態で冬を越す昆虫です。春に卵が孵ると、もりもり葉っぱを食べて幼虫が成長。夏の終わりにはまゆを作ってサナギになり、秋に成虫となります。つまり、このまゆの主は無事飛び立つことができた、ということのようです。まゆの中にはサナギの殻が入っていました。
一方で、こちらは穴の開いていなかったまゆ。中が気になったのでハサミで切ってみました。中から出てきたものは、カラカラに乾いたサナギの様なもの。よく見ると幼虫の頭のようなものが残っていたので、どうやら幼虫からサナギになる脱皮で失敗してしまったようです。普通、ガの仲間は卵から成虫になるまでの間に5回ほど脱皮や変体を繰り返します。一つ一つの過程が、彼らにとって命がけの営みなんですね。
ちなみに、ヤママユのまゆからはカイコと同じように絹糸を作ることができます。ヤママユは日本に昔からくらしている野生の昆虫ですが飼育が難しく、ヤママユ=天蚕(てんさん)の絹糸は繊維のダイヤモンドとも呼ばれる高級繊維なのだそうです。勉強してみると興味がわいてきました♪ 実は同じ木にヤママユの卵も発見したので、来年、糸取りにチャレンジするべく飼育を始めてみました。さてさて、どうなるか、お楽しみに!
ライター:岸