JAさがえ西村山のりんご部会の方からフクロウの巣箱を寄贈していただいたのでそのご紹介です。
りんご農家さんに限らず、農家の方々は虫や鳥、獣などいろいろな野生動物との難しい関係の中で仕事をされています。ネイチャーガイドという職業柄、あまりこの言葉は使いたくはないのですが害虫・害獣・害鳥…と呼ばれる者たちとの戦いですね。りんご農家さん達にとって、その厄介者の一つがネズミです。雪が積もっている間に、その雪の下にトンネルを掘って、りんごの木の根元をかじってしまうのだそう。ひどいときは木が枯れてしまいます。
そこで、りんご部会の若手メンバーが始めたフクロウプロジェクト!ネズミを主食とするフクロウに畑周辺に住みついてもらって、彼らにネズミを食べてもらおうという取り組みです。青森などですでに実績を上げている方法です。プロジェクトの当初から少し関わらせて頂いていたのですが、この度、いよいよ巣箱が完成して畑に設置する運びとなったので、そのうちの1つを寄贈してくださることになりました。
フクロウは全長50~60cmにもなる大型の鳥です。彼らが繁殖するためには大きな樹洞がある大木が必要ですが、そのような立派な木は全国的にも減っていて、住宅難に見舞われています。山形県でも絶滅危惧ⅠB類といって、かなり絶滅の危険性が高い希少な種類となってしまいました。
このプロジェクト、薬を使ってネズミを駆除する方法ではなく、できるだけ環境に負荷をかけない方法で、且つそいう希少な生きものにすみかを与えることができる、ということで素晴らしい企画だと思っています。ぜひ、大江のリンゴ畑にフクロウが住みついてくれるといいな。そしてやまさぁーべでも、近いうちにこの巣箱を設置してみようと思います。
ライター:佐々木