台風13号から変わった温帯低気圧が接近。午後からは大雨の予報なので午前中に山に行ってきました。週末の体験プログラムの下見です。
秋は木の実や草の実の観察シーズン。
まずは真っ赤に自己主張するミヤマガマズミの実。こういう色をしている実は、目立って鳥に食べてもらうことを期待している植物です。
こちらは鈴なりにぶら下がったサワグルミです。一つ一つの実に翼がついていますが、別に飛ぶタネというわけではありません。まんまるよりは、多少風に飛ばされやすかったりするのかもしれません。ちなみにクルミと名前は付いていますが、食べられません。
こちらは小さなタネがキレイに並んでいます。スミレサイシンという植物です。春には紫色の美しい花を咲かせます。殻がパチンと割れるとこのタネがはじけ飛ぶ…はずなんですが残ってますね。勢いが足りなかったのでしょうか。ちなみにスミレの仲間のタネは端っこにエライオソームと呼ばれる白い塊がついていて、これがアリの大好物。ということで、タネをアリに運んでもらっています。このスミレサイシンのタネにもエライオソームがあるはずですが…しまった確認し忘れました。
最後はミズナラのドングリです。帽子+葉っぱ付きのものが落ちていました。
個人的な話ですが、子どもの頃、帽子付きのドングリは普通のドングリと比べて何となく「価値」が高かったような気がするのですが、読者のみなさんはいかがでしょう?
実はこのドングリ、熟して自然に落ちたのではなく、何者かに落とされたもの。枝の切断面をよく見ると、ガジガジかじられたようになっています。
ドングリを帽子から外してよーく見てみると、白いお皿と緑色の本体のつなぎ目あたりに小さな穴が開いています。これ、虫が卵を産み付けた跡です。中にはチョッキリという昆虫の卵が産みつけられているはずです。ライバルがもう一つ卵を産み付ける前に、産卵が終わった母親のチョッキリが卵入りドングリを切り落としているわけです。
話は戻ります。少年時代の館長佐々木にとって価値の高かった帽子付きドングリ。いっぱいビンに集めて宝物にしていたら、数日後にビンの底がイモムシだらけ…という事態になってしましました(笑)
ドングリ内部を食べ終えた幼虫は、産卵口とは別の場所にまん丸の穴を空けてそこからはい出します。出てきた場所がガラスのビンではなく、土だった場合は、そこに潜って蛹になり、来春に成虫になって地上に現れます。
“帽子付きのドングリは虫入り”
これからの季節、特に小さいお子さんをお持ちの方は、覚えておいて損はないはず(*^。^*)
十中八九、入ってます!!