やまさぁーべ近くのおじいちゃんが、スイカをくれるというので頂きに行きました。で、畑に残った足跡を指して、これは何の足跡だ?イノシシか?と聞かれたので見てみると…
おおお…。これぞまさしく、最近話題のあの動物です。クマさんですね。多分、前足と後ろ足が重なった足跡なので一歩一歩がかなり大きくなっていますが…それでも歩幅からすると体長1~1.5mぐらいはありそうですね。3日前の台風の過ぎ去った朝からついていたそうです。
ブログに書くと、こわがって捕獲捕獲!!と騒ぐ人もいるかなぁ、と悩みましたが、罪もないクマたちが苦しむような悲しい出来事ができるだけ起こらないように、あえてご紹介することにしました。
ちなみに農作物の被害などは何も出ていませんでした。今年はツキノワグマのニュースが多いですね。色々なことが言われていますが、今年の個体数が本当に多いのか、それともみんなが騒ぐから通報件数が増え、マスコミが騒いでいるだけなのか、解釈が難しいなぁといつも思っています。
ツキノワグマは、確かに目の前で出会ってしまうと危険な場合があります。でも、基本的には臆病な動物なので、人間を避けて通るし、出会ってしまっても向こうが逃げることが多いです。この間、館長佐々木も山の中で会いましたが、お尻しか見えないぐらい一目散に逃げられました。
また、お客さんに、プログラム中に出会ってしまいませんか?と聞かれることが多いのですが、100%ありませんとお伝えしています。厳密には、事故が起こる距離で出会うことはない、ということですね。木々の葉っぱが少ない季節に、谷を挟んだ対岸の山を歩いているのが見える、そんなラッキーな出会いは、もしかしたらあるかもしれません♪ でも、にぎやかな子どもたちを相手に、ガイドが一生懸命声を出して解説している…そんな状況で近寄ってくるクマはいません。クマの事故が起こるのは、一人静かに釣りをしていたり、山菜を採っていたり、そんな時にお互い気付かないで鉢合わせてしまうパターンがほとんどのようです。
クマは豊かな自然の象徴。猟友会の方々も、敬愛している方が多く、仕方なく駆除ということになった場合には、とても心を痛めているそうです。罠で捕獲しても、土地の狭い日本では誰にも迷惑の掛からない場所に放獣…というのはかなり難しいことのようです。山にクマがいるのは当たり前。彼らのテリトリーに人間が入るのだから、事故が起きないように対策するのは、ごみのポイ捨てをしないのと同じくらい最低限のマナーです。事故が起きて、最終的に一番痛い思いをするのは、駆除されるクマの方。彼らを守るためにも、事故のないよう山歩きを楽しみたいですね。クマ鈴やラジオはうるさくて嫌い…なんて言ってる自分への戒めでもあります(^_^;)
それに、中山間に住む人は、草刈りをしたり、野菜くずを散らかしたり、夜中にゴミ出ししないようにすることも心がけなければいけないですね。クマは開けた場所にでてくることを警戒します。逆に、山の周りがヤブだらけになっていると、畑や民家のすぐ近くまでクマが隠れて近寄ることが出来てしまいます。いわゆる里山の荒廃がよくないということですね。高齢化の進んだ田舎ではなかなか難しい事なのですが、考えていかなければいけません。
野菜くずをすてたり、夜中にゴミ出しするのは、撒きエサをするのと同じですね。ダメに決まってます。