今日はキノコの菌コマ打ちの作業をしました。
まず、朝起きてびっくりしたのは天気。雪です。積もる程ではありませんでしたが、風も強かったので吹雪のよう。これが寒の戻りというやつですね。
昨年も今ぐらいにキノコの菌コマ打ちをしました。この辺りの方言では“菌ぶち”といいます。昨年はシイタケとナメコを菌ぶちしました。これが出るのが、予定では今年の11月ぐらい。そして、来年の秋に向けて新しく菌ぶちしたわけです。今年はシイタケとナメコに加えて、ムキタケとヒラタケも植えました。
キノコの原木栽培の場合、ナラの木などの原木にドリルで穴を空けて、菌コマと呼ばれる耳栓のようなものをトンカチで打ち込みます。よく野菜のタネなどと混同して勘違いされることがあるのですが、このコマを打った場所からキノコが生えてくるわけではありません。キノコという生きものにとって、原木の表面に出てくる傘のような部分(私たちが食べる部分)は体のパーツの一部であって本体ではありません。本体は菌糸と呼ばれるカビのようなもの(そもそもキノコはカビの仲間なのですが…)で、菌コマの部分を起点にして原木内部まで全体に広がります。これがある程度成長すると、胞子を飛ばして子孫を残すために、原木表面に“キノコ”が生えてきます。だから、コマを打った場所だけでなく、原木のいたるところからニョキニョキと生えてくるわけです。そんな風に考えると、実はキノコってかなり大きな生きものだと思いませんか?発見された世界最大の菌床(菌糸が広がっているエリア)の面積は東京ドーム数百個分だそうです。そんな理由から「世界一巨大な生物はクジラではなくキノコ」と表現する人もいます。