・木の種類を見分けるとき、葉っぱや花は重要な手掛かりになります。ところが、落葉樹の場合、冬は葉っぱも花もない。見分けるのは難しいと思われがちなのですが…そんな時に観察したいのが「冬芽」です。冬越しをしている葉っぱの赤ちゃんですが、樹種によって色や形も様々で見分けに役立ちます。「樹皮」も合わせてヒントにすればなお分かりやすい。今日はそんなお話です。
・以前のやまさぁーべ便りにもご紹介しましたが、文一総合出版が出しているハンドブックシリーズ。価格も安くてお勧めのシリーズです。この中に「冬芽」と「樹皮」があります。この2冊をポケットに入れて、いざフィールドへ。
まずはオニグルミ。冬芽は毛が生えて柔らかそうな雰囲気。「落葉跡」と呼ばれる葉っぱの落ちた跡が動物の顔に見えるのが特徴的です。目が二つと口が一つ…に見えませんか?樹皮は縦に裂け目が入るのが特徴で、太くなるほどはっきりしてきます。この木は細い木ですが、少し線が見えますね。
次はアカシデ。鱗に覆われたような冬芽。樹皮には、裂け目ではなく、白っぽい縦線が入ります。よく似た種類で、イヌシデという気もありますが、こちらは冬芽がもう少し枝側に沿うような角度で付きます。
今度はヤマモミジです。秋には紅葉が美しい木です。冬芽が並んで二つ付くのが特徴的。なんだか仲良しさんに見えますね。樹皮は若い部分は緑色をしています。
次はミズキ。冬の山形では小正月に、この枝にお団子を刺して五穀豊穣を祈願する風習があるのでだんご木と呼ばれます。赤いつるっとした冬芽、枝も赤いですね。
お次はリョウブ。冬芽は毛が生えて金色に輝いて見えるのと、冬芽のすぐ根元に落葉跡が集まっているのが特徴。これは、冬芽ハンドブックとは写真の雰囲気が少し違って見えたのですが、もう一つの樹皮ハンドブックの方で見ると、樹皮が薄く剥がれるのが特徴とのこと。お!当たりだ!
いかがでしょう?個性があるでしょ!?ハマると花の観察と同じぐらい面白いです♪